医薬品の製造工程について

こんにちは、富山県にある陽進堂がお届けするジェネリック医薬品ブログです。
ジェネリック医薬品とは先発医薬品と同等の効果が得られると認められた薬ですが、実は製造工程が違うということは珍しくありません。
近年ではジェネリック医薬品の知名度も大きくなっていますが、医薬品における特許というものが大きく分けて3種類あるということは意外に知られていません。
そして特許によっては同じ製造過程で作ることができないので加える添加物に違いが生じたり、剤形が異なることがあります。
ジェネリック医薬品を利用する際にはよく調べてみて、効果や安全性を十分に理解しておく必要があります。

品質再評価で安全性の向上

品質再評価とはジェネリック医薬品の品質を確保するために、厚生労働省が平成9年に始めた制度です。
同じ成分の医薬品が同じように溶ければ同じように吸収され、同じ効果が確保できるという考え方に基づいて先発医薬品を開発した企業が溶出試験の規格を設定し、ジェネリック医薬品を開発するメーカーが追試して品質を評価して好評するというものです。
品質再評価にクリアしたジェネリック医薬品の信頼度は間違いなく高まります。

違いをご説明します

ジェネリック医薬品には、普通の薬との違いが明確に存在します。それは、価格設定です。
一般的に、普通の薬は開発するまでに数十年の期間と数百億円の費用を要します。
開発の労苦が、そのまま決して安くない価格に反映されています。
一方、ジェネリック医薬品は、普通の薬が取得していた特許の期限が切れてから後追いという形で開発します。
そのため、期間は5年以内、費用は数億円で済ますことができ、普通の薬ほど開発に至るまでの労苦が軽減されます。
ゆえに、普通の薬ではありえなかった低価格の実現が可能となっています。
また、開発過程の異なりであるため、ジェネリック医薬品は低価格でありながら普通の薬と変わらない品質を保っています。
ジェネリック医薬品と普通の薬との違いは、さほどなく患者さんにとってメリットが多いと言えます。

国内普及について

海外の医療先進国におけるジェネリック医薬品の普及率は、非常に高いものとなっています。
最も普及率が高いのがアメリカで、約90%の患者さんがジェネリック医薬品を選択しています。
アメリカの次点がドイツで約80%、その後に続くのがイギリスの約70%です。
あとはフランスやカナダが約50%の普及率として知られています。
一方、日本国内でのジェネリック医薬品の普及率はどうでしょうか。
2012年度にようやく約40%の水準に達したものの、新薬の価格設定がより安価なフランスよりも下回る数値です。
数年前までは10%前後であったことを考慮すれば、普及が広がりつつはあるのですが、まだまだ海外に遅れをとっているといえます。
そこで、厚生労働省は、従来の広報活動に加え、2013年度から製薬メーカーや医療機関への行政指導をより徹底させています。
これまで、患者さんが希望する場合でも、すぐにジェネリック医薬品を処方することができない事態がよく起きていました。
ジェネリック医薬品の製造数や流通状況を国へ報告することを義務付けて、患者さんにとって手軽に入手できるのが当たり前な状況に変えます。
すでに、一般的な知名度は取得済みです。
あとは、ジェネリック医薬品の慢性的な不足が改善されさえすれば、海外の医療先進国の普及率に近づく第一歩となるでしょう。

「お願いカード」の役割とは

ジェネリック関連の学術団体や製薬会社、医療機関、保険組合は、新薬からスムーズに切り替えることができる補助ツールとしてジェネリックの「お願いカード」を制作しています。
特定のデザインが決まっていないので各種様々ですが、お願いカードはジェネリックの使用意思を表明するメッセージと署名欄で構成されています。
署名を済ませたカードを病院の受付時に保険証や診察券と一緒に提出するだけで、患者さん自身の希望を簡潔に伝えることができます。
お願いカードは、それぞれのホームぺージからプリントアウトするのが、最も簡単な入手方法です。
ジェネリックに興味があるけれど、医師に口頭で伝えるのがおっくうだと感じているのであれば、まさにカードの出番です。
ぜひすぐに入手し、自らのメッセージとして役立ててください。

お願いカード利用

近年ではジェネリック医薬品がかなり普及しておりますが日本ではまだまだ国民のジェネリック医薬品への知識が乏しく、実際に先発医薬品から変更する時に抵抗を感じる人がいることも事実です。そこであまり知られていませんが、ジェネリック医薬品お願いカードというものをインターネット上でプリントアウトすることができます。
診療を受ける際に医師にジェネリック医薬品についての要望を書いたお願いカードを提出することで、あなたの希望を伝えることが出来ます。
試してみてはいかがでしょうか。